交代勤務と睡眠について
夜勤が終わり、「家に帰ったらすぐ寝れるはず」と思っていたのに、なかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めてしまったことはありませんか。
また、日勤に戻っても体調や気分がなかなか整わず、つらいと感じる方も多いのではないでしょうか。
このような悩みは、夜勤や交代勤務をされている方によくみられます。
私たちの体には、昼に活動し、夜に眠るという約24時間のリズムが備わっており、これを「概日リズム(体内時計)」といいます。
このリズムは、主に光によって調整されています。朝に光を浴びると、脳が「朝だ」と認識し、睡眠に関わるホルモン(メラトニン)の分泌が抑えられて体は活動モードになります。
反対に、夜に暗くなるとメラトニンが分泌され、自然と眠気が生じます。
しかし、本来眠るはずの時間帯に働き、明るい時間帯に寝ようとすると、体内時計が乱れてしまいます。その結果、眠りにくさや疲れが取れにくい状態が続き、心や体に負担がかかってしまうのです。
概日リズムの乱れや慢性的な睡眠不足による影響
肥満や代謝異常(糖尿病・脂質異常症など)、高血圧や心血管疾患のリスク上昇、集中力や判断力の低下(事故リスクの増加)、気分の落ち込みやうつ状態。
すべてが直接的に起こるわけではありませんが、睡眠の乱れが長く続くと健康への影響が大きくなることが分かっています。
交代勤務で睡眠の質を高めるコツ
① 睡眠環境を整える
- 夜勤明けの帰宅時はサングラスで朝の光を避ける
- 遮光カーテンで部屋を暗くする
- 室温は16〜20℃程度のやや涼しめ
- 静かな環境・自分に合った寝具を使う
- 寝る直前のスマホ・PCは控える(光で脳が覚醒するため)
② 食事・カフェインの工夫
- 夜勤明けは軽めの食事にする
- 脂っこい物や食べ過ぎは避ける
- カフェインは勤務前半までにし、後半は水などに切り替える
(カフェインの影響は4〜6時間以上続くことあり)
③ 夜勤中の仮眠
- 深夜(2〜4時頃)に20〜30分の短い仮眠が効果的
- 60分以上眠ると起きた後に強い眠気が出やすい
- 仮眠が難しければ深呼吸や軽いストレッチも有効
④ 夜勤明け・休日の過ごし方
- 夜勤が週1〜2回の場合
夜勤明けは3〜4時間の仮眠にして日中は起きて過ごす
→ 夜は少し早めに寝て生活リズムを戻す - 連続夜勤の場合
→ 無理に日勤リズムに戻さず、一定の生活リズムを保つ方が楽なこともある
参考文献
厚生労働省(2023)『健康づくりのための睡眠ガイド2023』 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf
廣瀬 正和(2025)『夜勤・交代勤務者の睡眠のコツ|睡眠障害予防、不規則シフトでの睡眠の質向上のコツとは』 https://shiftlife.jp/yakin-suimin-kotsu/



