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むらいクリニック通信

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レム睡眠とノンレム睡眠について

レム睡眠とノンレム睡眠について

睡眠にはサイクルがあるのをご存じでしょうか?睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、睡眠中に約90分周期で繰り返されています。レム睡眠、ノンレム睡眠という言葉は聞いたことがあるけれど、それぞれどういう睡眠なのかは知らない方も多いと思います。今回はレム睡眠、ノンレム睡眠について説明します。

レム睡眠

レム睡眠中には眼球が素早く動く「急速眼球運動」が見られるという特徴があります。英語ではRapid Eye Movementといい、その頭文字を取ってレム(REM)睡眠と呼ばれています。レム睡眠中は脳の一部が活動しており、情報の整理や記憶の定着といった作業を行っています。そのためレム睡眠は浅い睡眠といわれており、その過程で夢を見ることが多いと考えられています。また全身の筋肉が弛緩し力が抜けているため、身体を休めるための睡眠であるともいわれています。筋肉が弛緩しており、舌が喉に落ち込む舌根沈下が起きやすくなることから、無呼吸も生じやすくなります。

厚生労働省  e-ヘルスネットより抜粋

ノンレム睡眠

ノンレム睡眠中には「急速眼球運動」が見られないためノンレム睡眠と呼ばれています。レム睡眠よりも脳の活動が低下しており、脳を休めるための深い睡眠といわれています。またレム睡眠と比較して、全身の筋肉が完全に弛緩しているわけではなく、ある程度の緊張が保たれています。そのため寝返りをうつのはノンレム睡眠中だといわれています。同じノンレム睡眠でも浅いノンレム睡眠と深いノンレム睡眠があり、深いノンレム睡眠中には成長ホルモンの分泌が活発になります。

 

レム睡眠が浅い睡眠で無呼吸も起きやすいのなら、レム睡眠は必要ないのではないかと思う方がいるかもしれませんが、それは誤解です。筑波大学の林悠教授らの研究によると、レム睡眠中には覚醒しているときやノンレム睡眠中と比べて、大脳皮質に流入する赤血球数が2倍近くに増加するということが判明しました。このことからレム睡眠は脳への栄養供給や老廃物の除去という点で重要であることがわかり、レム睡眠が少なくなると脳の機能が低下したり脳の老化が進むため、認知症のリスクが高まることが考えられます。レム睡眠とノンレム睡眠にはそれぞれ別の役割があるため、どちらの睡眠も大切であるといえます。

睡眠時無呼吸症候群の患者さんは無呼吸や低呼吸が出現することによりこのレム睡眠やノンレム睡眠のサイクルが乱れます。ノンレム睡眠時に起こる深睡眠が出現せず浅睡眠が中心となります。いわゆる熟睡感が減少します。当院で行われている終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)はこのような睡眠の評価も行なっております。CPAPは無呼吸を改善することにより睡眠の質を改善する働きもあります。

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