アレルギー性鼻炎の主な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりです。
他にも、目やのど、皮膚に症状が見られることもあります。特に目の場合は、炎症による目のかゆみやまぶたの腫れ、目が充血します。
症状の改善には、アレルゲンを断つことが大切です。特にご自宅の場合は、ハウスダストやダニの死骸、ペットの毛、カビなどがアレルゲンになります。ご自身による対策に加えて、抗アレルギー薬の服用や点鼻薬を使用し、症状の発生を抑えていきます。
植物の花粉に体内の免疫反応が過剰になり、目のかゆみや充血、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどのさまざまな症状を引き起こします。悪化すると頭痛や倦怠感、発熱や不眠など、全身の不調を引き起こす原因にもなります。花粉症による精神的・肉体的ダメージは大きく、生活の質を示すQOL(Quality of Life)が著しく低下する恐れもあるのです。
アレルゲンとなる花粉をできるだけ避け、薬物療法による症状の改善をめざします。
ご要望に応じて、スギ花粉の抽出物を用いて免疫力をつける舌下免疫療法も、当クリニックでしたら可能です。スギ花粉の治療に関する詳細情報は、以下よりご覧ください。
鼻の周囲にある空洞の副鼻腔が、炎症によって腫れている状態です。鼻づまりや鼻水の症状が続き、頭痛や目の奥の痛みなどを引き起こします。
クリニックでの治療では、霧状にした薬剤を吸入するネブライザー療法や、鼻の通りを良くする処置などを行います。ご自宅では、抗菌薬の内服やステロイドを用いた点鼻薬を使用していただき、症状の改善をめざします。症状が長引くと慢性化するリスクもあり、できるだけ早期の治療が大切です。
においの感じ方によって、無臭症や嗅覚減退・嗅覚錯誤など、嗅覚障害の種類が異なります。
嗅覚障害の原因が、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻づまりによる影響の場合、それらが解消されれば嗅覚が次第に戻ります。他にも、薬物療法や時間をかけた経過観察を通じて、症状が改善するケースもあります。一方、脳挫傷などの外傷や加齢による嗅覚障害の場合、有効な治療法は現在でも見つかっていませんが、味覚刺激療法によって嗅覚が回復する可能性があるなど、日々の研究が少しずつ進められている段階です。
鼻の穴の左右を隔てている鼻中隔が強く曲がっており、鼻づまりやいびき、においが分かりにくいなどが主な症状です。他にも、鼻づまりが起因となる頭痛、かみすぎによる鼻血なども引き起こします。鼻炎や副鼻腔炎を発症すると重症化しやすくなります。
症状の根本的な改善には、鼻中隔矯正手術が必要です。湾曲した鼻中隔の軟骨や骨を除去し、まっすぐに矯正します。手術には全身麻酔を伴う症例も多く、数日間の入院が必要になりがちですが、湾曲している軟骨や骨が軽度の場合は、局所麻酔による日帰り手術が可能なケースもございます。
何らかの原因で鼻内の粘膜に位置する毛細血管が切れ、出血している状態です。治療では出血箇所を鼻腔用ファイバーなどで確認します。症例によっては別の病気が関連しているケースもあり、血液検査を行うこともあります。
鼻血の多くは、鼻中隔に位置するキーゼルバッハ部位からの出血です。鼻の中でも特に粘膜が薄く毛細血管も多く通っており、粘膜が傷つくと簡単に出血してしまうのです。
止血の際は、親指と人差し指で小鼻をつまんで圧迫すると、時間の経過とともに鼻血は止まります。顔を上向きにすると喉に血液が流れ込み、吐き気や不快感の原因になりますので、座ったまま正面を見るような姿勢で止血しましょう。