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むらいクリニック通信

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子供のSAS

子供の睡眠時無呼吸症候群

 

小児期は心身の成長・発達が最も活発な時期である反面、成長も未発達であり様々な障害や影響を受けやすくとても大切な時期です。この時期に発症する睡眠時無呼吸症候群はその後の人格形成や健康状態に大きく影響を及ぼします。

小児の睡眠呼吸障害、いびきをおこす代表的な疾患としてアデノイド増殖症口蓋扁桃肥大があります。

アデノイド(咽頭扁桃)は3-6歳、口蓋扁桃は5-7歳で最大となり学童期後半に次第に退縮します。

肥大の程度、退縮の経過は個人差もあり成人期まで肥大が持続することもあります。

好発年齢は2-6歳頃で成長・発達の時期に関係していると言えます。

いびきはアデノイド増殖症や口蓋扁桃肥大によって上気道が狭くなり、呼吸に伴って発生する雑音です。起きているときは鼻がつまっていても口で呼吸がすることが出来ますが、小児は睡眠中、無意識に鼻で呼吸しようとするためにいびきや無呼吸が起こってしまいます。アレルギー性鼻炎副鼻腔炎・鼻中隔弯曲など鼻呼吸の障害で鼻づまりのある方にもいびきが多くみられます。睡眠時呼吸障害(無呼吸)の合併は、予備能が小さい乳幼児や小児にとって重篤な障害となり突然死の原因となることがあります。

いびきに強弱がついたり無呼吸がひどいと胸の真ん中が凹む陥没呼吸が起こります。その状態が続くと常に胸が凹んだ状態、漏斗胸になることがあります。早めに気付いて、いびき・無呼吸の状態を改善すれば、自然と胸の凹みは治ることもあります。

症状としては落ち着きのなさ・イライラ・多動・衝動行為などがあります。仰臥位では無呼吸が起きやすく苦しくなるため、自己回避し側臥位や腹臥位での睡眠が多くなります。また、睡眠の質の悪化により夜泣きおねしょ、成長ホルモン低下(低身長)の原因にもなります。アデノイド増殖症があると鼻閉のため常に口をぽかーんと開けた顔(アデノイド顔貌)になります。また、口蓋扁桃肥大があると飲み込みにくくなるため、食事の時間が長く(食事時間の延長)なります。

小児の特徴として風邪を引いて、鼻の調子が悪くなったり扁桃腺が腫れるといびき・無呼吸は悪化します。そのため、秋~冬にかけての風邪をひきやすい時期に悪化する傾向があります。

 

 

いびきをかいていては、よく眠れていません!

周りの大人が早く気付いてあげましょう。

気になる方は、先生にご相談下さい

 

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