温度 と 湿度
温 度 と 湿 度
寒さが厳しい冬は何かと睡眠トラブルが起こりやすい時期でもあります。
「寒さですぐには寝つけない」「トイレが近くなり、夜間に何回も目が覚める」「朝布団から起き出すのが辛い」など様々ありますが、CPAP治療をされる方にとっては特に「乾燥」が気になる季節ではないでしょうか。冬は日本海側より太平洋側が乾燥しやすいことは知られていますが、濃尾平野の南西部は伊吹おろしが吹き込む影響で、より乾燥しやすくなっています。
普段私たちが耳にする湿度とは「相対湿度」を指します。これは、ある温度での空気中に含みうる最大限の水蒸気量(飽和水蒸気量)に対して、どの程度水分があるか、を割合(%)で表しています。室内での乾燥感の主な原因はこの「湿度と温度の関係」にあります。
イメージとしては、空気中に水蒸気が入れるスポットを◯、そこに入った水蒸気を●とすると
温度が10℃で相対湿度50%では
- ● ● ● ● ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ という様な状態です。
一方、気温が20℃で相対湿度50%では
- ● ● ● ● ● ● ● ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯
このように同じ湿度であっても温度によって絶対的な水蒸気量が異なっているのです。
つまり室温を上げないと空気中の水分は増えないのです。
いくら加湿をしていても、寒いままでは結露するばかりでCPAPから送られる空気はカラカラの状態です。
乾燥させないために、次のポイントを意識してみましょう。
・CPAP本体を窓辺から離れた場所に設置します。
・就寝30分〜1時間前:寝室を22~23℃に温めておきます。
・就寝〜起床:水分補給と加湿をします。湿度は50~60%が理想的です。暖房は一晩中つけて、室温を 一定に保つ事が大切です。付けたままが気になる方は、就寝後の数時間と、放射冷却で冷え込む朝方に加温されるようにタイマー設定すると良いでしょう。
例年1~2月が乾燥のピークとなります。空間の加湿だけでなく、場合によってはCPAP専用加湿器(オプション)を使用するなどして乗り切りましょう。
*1 加湿ドットネット *2 気象庁過去データ より引用