• 0584-77-3838

  • 診療時間
    9:00~12:00 / 15:30~18:30
    休診日
    木曜午後・土曜午後・日曜・祝日

むらいクリニック通信

communication

睡眠時無呼吸症候群と骨格・体型

睡眠時無呼吸症候群と骨格・体型

睡眠時無呼吸症候群の原因は大きく4つあると言われています。①解剖学的要因咽頭筋の反応性呼吸調節の不安定性覚醒反応閾値の問題などです。太っている人が発症する病気だというイメージを持っている方が、多いのではないでしょうか。しかし実際には、先の4つの原因が複雑に絡み合って発症していますので、痩せていても睡眠時無呼吸症候群を患っている方は大勢います。今回は、 ①解剖学的要因として閉塞性の睡眠時無呼吸症候群(以下OSAS)になりやすい身体的特徴について説明します。

肥満

OSASの代表的な原因となるのが肥満です。首の周りに脂肪が蓄積することによって気道が狭くなり、これがいびきやOSASの原因となります。また、首の周りについた脂肪が仰向けで眠る際に、重力によって気道を圧迫することでも狭くなります。さらには、舌の周りに脂肪が蓄積することでも気道が塞がりやすくなります。

ピックウィック症候群

高度肥満に伴う有名な病気です。下記のイラストのように高度の肥満があり、昼間の居眠り、夜間の呼吸中断が基本的な症状で、睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状を持ちます。 肥満のため上気道が狭くなり、肺に出入りする空気の量が少なくなるのが原因であり長期間続くと筋肉のけいれん、全身の皮膚のチアノーゼ、心不全などが見られるようになります。

骨格

肥満を除くOSASの原因として、日本人を始めとしたアジア人に多いのが骨格の問題です。アジア人は、欧米人と比較して下顎が小さく後ろに下がっています。その影響で気道が狭くなり、肥満でなくてもいびきやOSASが引き起こされます。加えて現代人は昔と比べて硬いものを食べる機会が少なくなったため、下顎が発達しづらく顎が小さい人が多いといった背景も影響していると考えられます。また、下顎が小さいと舌が口腔内に収まりづらく、気道を塞ぎやすいといった側面もあります。骨格に関しては、親子では顔つきが似ることが多いため、親がOSASの場合はその子供もそうである可能性が高くなります。

その他

その他の原因としては、慢性副鼻腔炎や鼻ポリープ、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎などがあり、鼻づまりで口呼吸になってしまっている場合も、OSASを発症する可能性が高くなります。また、小児に多い原因として扁桃肥大やアデノイド増殖症がありますが、大人になっても肥大が持続する場合があり、これもOSASの原因となります。

診療予約
問診票
インフル予診票