高血圧
高血圧と睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群 (SAS)は、夜間に繰り返し発生する無呼吸により、血液中の酸素が不足したり、中途
覚醒が生じ睡眠を分断させます。その結果、新鮮な血液を送ろうと心臓をさらに働かせるために刺激を与えます。
血圧は夜になって眠ると昼間に比べて低くなるのですが、SASがあると眠っても血圧が下がらなかったり、逆に昼間より高くなることがあります。夜間の血圧が昼間の血圧より高くなった場合、他の高血圧患者と比べて脳卒中のリスクが約2.1倍心筋梗塞、狭心症のリスクが約6.2倍上昇することが報告されています。
また重症のSAS患者さんが治療をしなかった場合、 心筋梗塞、狭心症のリスクはSASがない人の約3倍!
SASは夜間の心臓突然死に加え、冠動脈疾患や心不全など循環器疾患、および無症候性脳梗塞を含む脳血管疾患の危険因子となります。
さらに、治療抵抗性高血圧となる二次性高血圧の最も多い要因です。
高血圧患者のSASを適切に診断し治療することは、きわめて重要となります。
無呼吸がある状態での睡眠は、心臓にかなりの負担をかけています。CPAP治療をすることで、無呼吸に伴う心臓への負担を軽減し、さらには心臓、血管系の病気へのリスクを減らします。