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むらいクリニック通信

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寝具の歴史

寝具の歴史

皆さんは、「布団派」「ベッド派」どちらですか?調査によると、就寝時のベッド利用者は1990年から年々増加し、2014年に半数を超えています。
現在、私たちが当たり前のように使っている木綿入りのふとんが普及するまでの変遷を辿ります。

「蒲団(ふとん)」とは、かつては蒲(がま)の葉で作った座禅用の丸い敷物のことを指し、鎌倉時代に中国から禅宗と一緒に伝えられました。それ以前は薄いムシロのような畳を何枚も重ねた質素なものを敷布団としていました。

 

鎌倉・室町時代

畳は平安時代から発達し、敷きふとん=畳、掛けふとん=着物というのが富裕層ではスタンダードになりました。掛けふとんが誕生するまでは貴族など身分の高い人たちでも昼に着ていた物をかけて寝ていた時代が長く続きます。

 

戦国時代

この時代になると軍需目的から木綿の栽培が全国的に普及します。それに伴い綿布に綿を詰めた敷きふとんが誕生します。同時に「夜着(よぎ)」と呼ばれる中綿入りの大型着物が登場しました。

 

江戸時代

江戸時代後期になると、ようやく四角い掛布団が使われるようになります。ただし一枚が30両(約600~900万円)もする超高級品で、使えたのは上流階級のみでした。庶民の寝具といえば「紙衾(かみふすま)」と呼ばれる四角い袋状の和紙に藁クズを入れたものでした。しかし、この和紙のふとんは「軽い、あたたかい、丈夫、安い」といった優れもので、持ち運びの便利さから旅人にも重宝され、松尾芭蕉も愛用者だったといいます。

 

明治時代

安価な外国綿が流入し始めたことで、綿布団は庶民にも手に届くようになりました。しかし当初は、綿の寝具を使えるのは一部の庶民だけで、都心部を離れた農村などでは、まだ粗末な藁のもみ殻などで寝ていたとされています。

 

昭和以降

機械を使った紡績が行われ、庶民でも手にできる価格に落ち着いたことで綿布団が普及します。
その後は長い間、布団文化が続きましたが、1950年代以降は富裕層にだけ使用されていたベッドが庶民にも広まり始め、日本の高度経済成長に合わせ多くのメーカーから良質な寝具が登場しました。

 

安眠を得るためには、自分に合った寝具を選ぶことも重要です。現在では睡眠時の身体の動きや好みに合わせて設計したり、ハイテク新素材を応用したり、めざましい進化を遂げています。今一度、寝具を含め睡眠環境について見直してはいかがでしょう。

東京ガス都市生活研究所「生活定点観測レポート2014」より

 

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