睡眠関連運動障害 下肢こむら返り
各地の紅葉便りが届くようになり、柿、栗の実がおいしい季節になりました。
食欲が増しついつい食べ過ぎて、体重増加とならないように気をつけて下さい。
気持ちよく眠っているのに、急にふくらはぎの筋肉がつって、目を覚ましてしまうことは、ありませんか?
今回は、睡眠関連運動障害の一つである睡眠関連下肢こむら返りをとりあげてみました。
一瞬にして眠りを破るこむら返り
2~3秒から数分間、ふくらはぎや足の筋肉が収縮して起こり、その後にも30分くらい痛みや不快な感じが残ります。
目覚めている時でも同じように起こります。
睡眠中に起きると、目が覚めたり、意識の上では目覚めなくても脳波上の覚醒反応が起こり、そのために睡眠
が十分に取れず、不眠に悩まされる事があります。
原因
生理的には過激な運動、水泳、長時間の歩行などの夜に生じることがあります。
病的なものでは、糖尿病、肝硬変、内分泌疾患などが、知られています。
薬剤では、降圧剤、高脂血症治療薬などの副作用として起こることがあります。
アルコ–ルの飲みすぎも考えられます。
対策
脚の筋肉を使いすぎたと思ったら、寝る前に十分アキレス腱をストレッチしておきましょう。マッサ–ジするだけでも違います。
毎年冬になると繰り返す人はぬるめのお風呂に入ったり、湯たんぽなどで足元を温めたりしましょう。
仰向きで重たい布団で寝ると、足首が伸びてふくらはぎの筋肉が緩み起きやすくなります。
そんな時は横向きで眠るか、軽い掛け布団に替えてみましょう。
程度が強い症例では、原因疾患を検索し、その治療を行うとともに、薬物療法を試みることもあります。
筋弛緩薬や抗てんかん薬、漢方薬が処方されることもあります。
マグネシウム、亜鉛、ビタミンEの補充が効果的であるという報告もあります。
起こってしまったら,硬くなっているふくらはぎの筋肉を勢いよく伸ばすのではなく、ゆっくりと負荷をかけ、
その負荷のかかった状態で 一定時間(10秒程)保つということを繰り返すようにしてください。
足の先にタオルなどをかけて引っ張ったり、ベットパ–トナ–に足の裏を押してもらってもよいでしょう。
近くに壁がある場合は壁に足の裏を押しつけてもよいでしょう。
こむら返しが治まったら、蒸しタオルなどで、暖めると筋肉の回復が早まるだけでなく、再発を防止できる事になります。