耳鼻咽喉科領域からみた睡眠呼吸障害のメカニズム
耳鼻咽喉科領域からみた睡眠呼吸障害のメカニズム
夜間のいびきや無呼吸(閉塞型の場合)は上気道のいずれかに狭窄や閉塞を認めることにより発症します。
今回は耳鼻咽喉科領域からみた睡眠呼吸障害(特に閉塞性睡眠時無呼吸症候群OSAS)の原因、
当院での検査の流れについて説明します。
=閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の閉塞部位は何処?また原因となる疾患は=
部位 疾患
鼻 腔 : 肥厚性鼻炎、鼻中隔彎曲症、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎
上咽頭 : アデノイド増殖症
中咽頭 : 口蓋扁桃肥大、口蓋垂肥大、巨舌症、咽頭余剰粘膜、舌根扁桃肥大
喉 頭 : ポリープ様声帯、喉頭軟化症
=当院の外来での診察、検査の流れ=
①問診 : いびき・無呼吸の指摘、日中の傾眠、早朝の頭痛、体重の増加、熟睡感、精神的障害等の有無、
また持病(糖尿病、高血圧、高脂血症、アレルギー性鼻炎等)の有無について確認します。
②鼻腔通気度検査 : 左右の鼻の通りを確認します。
鼻腔通気度センサ 鼻腔通気度計
③内視鏡検査 : 電子スコープで閉塞部位を特定します。
電子スコープ
★チェックポイント★
Ⅰ.問診、鼻腔通気度検査、内視鏡検査の結果により閉塞性睡眠時無呼吸症候群の疑いが認められれば自宅にて簡易型睡眠検査を行います。更に精密検査の必要があれば1泊2日の入院検査
(終夜睡眠ポリグラフPSG)を行います。
その結果により今後の治療方針を決定します。
Ⅱ.鼻つまりの原因としてもっとも多いのはアレルギー性鼻炎です。抗アレルギー薬や点鼻薬など
で早めの対応をすれば未然に防ぐことが可能です。
自分のアレルギーの原因が何か、調べておくことも大切でしょう。
また難治性のアレルギーにはレーザー治療等の治療法もあります。
当院ではレーザー治療も行っています。これらの症状でお困りの方は一度医師にご相談ください。