リコール内容としましては、CPAP内の防音部品が劣化することにより「微細粒子」や「化学物質」を発生させ、それを吸入することにより健康被害を生じる恐れがあるというもので、是正(回収)措置として、安全上問題のない防音素材を用いた改善品へ随時交換対応していくとのことです。
劣化により微細粒子が生じた事象率は、2020年度において全世界で0.03%あったと報告されていますが、日本国内においてはこれまでに同事象と同定された報告は確認されておりません。
原因として、諸外国では日本のような保険診療ではないため、個人でCPAP装置を購入しており、機器のメンテナンスとして本来認可されていないオゾンなどを用いたクリーニングが行われていることが示唆されています。
また、国内での不具合報告は、これまで1例もなく、厚生労働省から使用中止に関する勧告は一切出ておりません。現在ご使用中の方に対して、直ちに健康上の被害を及ぼす可能性は非常に低いと思われます。
また、フィリップス・ジャパンは、今回の問題に対応するため恒久的な是正処置を行っております。是正(回収)措置として、安全上の問題のない防音用発泡体を用いた改善品への交換を順次開始いたします。具体的な交換時期は、改善品の調達状況に合わせて医療機関ごとに順次案内される予定です。
当院では、当面の間外来受診時に状況の説明と微細粒子侵入防止用フィルターを患者様に直接手渡しをいたします。現在代替用CPAPの確保に全力を挙げております。準備が整い次第順次交換対応させていただきます。また、自己判断でCPAPの使用を中止することは大変危険ですので、自己判断で中止されないようお願いします。
何卒ご理解とご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
なお、本件に関する製品のご質問は、フィリップス社に新設されました患者様専用コールセンターへお問い合わせくださいますようお願い申し上げます。
フィリップス・ジャパン 本件に関する新設コールセンター(フリーダイヤル)
0800-123-6434(平日 9:00~17:30)
● フィリップス社製CPAP装置、ASV装置、人工呼吸器の是正(回収)措置に関するご報告 (株式会社フィリップス・ジャパン)
*クラスⅡ:その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治療可能な健康被害の原因となりうる可能性があるか又は重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況。